ご近所さんにとても綺麗な白髪で素敵なご婦人がいらっしゃいます。
私は勝手にこの方ををマダムと名付けています。
同じ頃家を建てたので28年位前からのご近所さんです。
それほど親しいつきあいではなく会ったら少し会話する位でした。
正直少し怖いなと感じていました。
自分の意見をしっかり持っていてはっきり物を言うのです。
なのでおかしな事を言うと突っ込まれそうで怖かったのだと思います。
私はどちらかと言うと自分の意見をはっきり言うタイプではないといいますか、自分の意見をそれほど持っていないのです。
優柔不断で流されやすくそちらが良いといえばそうだね、こちらが良いといえばそうだね。という感じです。
人に合わせる要するに嫌われたくないのです。
自分に意見がないのでどうしても聞き役に回る事が多いのです。
そんな私と比べマダムは正反対でした。
マダムは私より数年早く仕事を辞めて家でゆっくりされていました。
昨年私が仕事を辞めて暫らくしてからマダムと会いました。
「仕事辞めてるんだったらたまには家にいらっしゃい。お茶でもしましょう」と誘って頂きました。
嬉しいのと反面少し怖さを抱きながら伺いました。
マダムは手作りの美味しいプリンを用意してもてなしてくれました。
家の中には手縫いのレースのテーブルクロスや刺繍の額縁など飾られていました。
家で過ごす事が好きなマダムは手芸が好きで色々作品作っていて見せてくれました。
私もその頃刺し子にはまっていたので手芸の事を色々優しく教えてもらいました。
私はマダムの白髪がとても素敵なのでどれ位の期間かかったのかとかお手入れの仕方など聞いたりしてだんだんと打ち解けていきました。
それからお互いの家を行き来してお茶するようになりました。
たまにはランチに行ったりマダムの作った作品を頂いたり私も野菜を届けたりとぐっと距離が近くなりました。
マダムは息子夫婦と上手くいっていない事も打ち明けてくれました。
マダムは自分が正しいと信じており自分から折れる事は出来ない感じでした。私はただ聞くことしか出来なかったけどマダムの強さと弱さを見た気がしました。
どうしても曲げられない思いの向こう側には子供に対する思いが募っているようでした。
始めは苦手な方だなと思っていたけれど今ではいいおつきあいさせて頂いてます。
先日もスマホのラインの着信音がしなくなったとか、購入したイヤホンが使えないとか困っていたので一緒に触っていたら出来るようになりました。
昨日も夕方真っ白な髪に真っ白なサブリナパンツをはき、耳には白いワイヤレスイヤホンをし好きな音楽聴きながら散歩しているマダムを見かけました。
素敵なマダムにヨレヨレのTシャツにGパンの私は手を振りました。
モリンガ順調に生長しています。
今日も最後までおつきあい有難うございました。
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