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政と源 レビュー

政と源  三浦しをん

 

とてもテンポよく読みやすい本でした。

口は悪いけれど江戸っ子の二人がお互いを思いやり、いたわりあいながら生きていく様がとても楽しくほのぼのとしていい作品でした。

国政こと政は長年銀行に勤め二人の娘に恵まれ家庭を支えてきた。

しかし家の事は全て奥様に任せっきり、子供が独立してからある日突然奥様が娘の所へ居座ってしまい帰ってこなくなり一人暮らしをしている。

源二郎こと源はつまみかんざし作りの職人さんである。

こちらは早くに奥様を亡くし一人暮らし。

こちらには弟子の徹平君が居て賑やかに暮らしている。

墨田区Y町が舞台となっいるが、源は小船を利用して行き来している。

江戸時代は水路を使い、荷を運んでいたとかその名残りのようだ。

つまみかんざし作りの職人芸も読んでいて面白かった。

二人は70代人から愛されキャラの源と堅物の政のコンビがまた面白い。

本の中から2つの言葉を抽出して終わります。

死んでも、親しいひとの中に生きる。

ゴールや正解がないから、終わりもない。