表紙が可愛らしい漫画だったので借りましたが、中は小説になっていました。
大和和紀さんが源氏物語を題材にして書いた「あさきゆめみし」の漫画を時海さんが小説にした本でした。
小学生でも読めるように漢字には、全てふりがながつけてあります。
古典の源氏物語をとても分かりやすく書いており、5巻セットとなっています。
光源氏と言えば超イケメンで、音楽、絵画、書、舞、蹴鞠など全てに精通している完璧なお方。
ゆえに女性関係も華やかです。そして人一倍つらい運命も負わされた。
最初に恋した藤壺を忘れる事が出来ず、藤壺に似た女性を追い求めてしまう。
六条の御息所は光源氏を愛しすぎて生霊となり、源氏の愛した女性を殺してしまう。
夕顔、葵の上、朧月夜の君、紫の上、明石の方、三の宮など多くの女性との関係が書かれています。
初恋の相手藤壺との間に出来た息子夕霧は、女性関係は親に似ず真面目な良い子だったなぁ。
友達の柏木が光源氏の妻三の宮と関係を持ち子供が出来てしまった。
光源氏は自分のしてきた事が繰り返され、自分の罪深さを改めて知る。
女性達の恋心や嫉妬、ねたみまたは気高さ複雑な人間関係などが書かれています。
私が好きな女性は紫の上あまりにも出来すぎた女性です。
頑張り過ぎて疲れてしまったのでしょう。
平安時代の身分や暮らしなどもわかり、また色々な心模様などよく書かれた素晴らしい長編小説です。
千年の時を経ても愛され読まれている源氏物語。
次は大人向け現代語訳の源氏物語に挑戦したいと思います。
作者の紫式部さんはどんな方だったのでしょう。
来年の大河ドラマ「光る君へ」は紫式部の人生を描いたドラマのようです。
ちょっと見てみようかな。
明石の方のお言葉をひとつ。
ただ、いまの自分が世にあること、それだけでも感謝して、しあわせと思って‥
一度の人生、しあわせと常に思って過ごせば、どんな夢でも楽しい。
光源氏のお言葉も
たいがい人はおろかで、でも、そのおろかさと弱さゆえに、人の弱さを知り、人をいとおしむ事ができる。