今年公開されるというジブリの最新作映画「君たちははどう生きるか」。
宮崎駿さんがインスパイアされたという同名の本を読んでおこうと手にしました。
一言でいうと良書です。哲学的な本ですが生き方、倫理観などわかりやすく書かれています。
戦前に書かれたものですが、今でも遜色なく読む事が出来ます。
主人公は本田潤一、あだ名はコペル君中学2年生です。
大きな銀行の重役だったお父さんは2年前になくなり、お母さん、ばあやと女中の4人暮らしです。
近くに母親の弟おじさんが暮らしています。
この叔父さんとコペルくんのやり取りでコペル君が成長していく様子が伺えます。
コペル君の友達として北見君、水谷君、浦川君が出てきます。
貧乏な浦川君、正義感の強い北見君、お金持ちの水谷君仲良しだったけれど、コペル君が裏切ってしまう事件が起きてしまいます。
そして悩み苦しみ成長していきます。
感銘を受けた言葉を一部書き出しておきます。
①自分自身が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことを、大切にしなければいけない。それを忘れないようにして、その意味をよく考えて。
②人間が人間同志、お互いに、好意をつくし、それを喜びとして生きるほど美しいことは、ほかにありはしない。それが本当に人間らしい人間関係。
③有り難いのもとの意味は「そうあることがむずかしい」という意味。
④心に感じる苦しみやつらさは人間が人間として正常な状態にいないことから生じる。
その苦痛のおかげで、本来どういうものであるべきか心に捕らえる事ができる。
⑤自分の行動を振り返って、損得からではなく、道義の心から「しまった」と考えることほどつらいことは、恐らくほかにないだろう。
自分が過っていた場合それを認め、苦しむことは、人間だけが出来ること。
⑥後悔のおかげで、人間として肝心なことを、心にしみとおるように知れば、その経験は無駄じゃない。
さてどのような映画になるのでしょう。
公開される日を楽しみに待ちたいと思います。